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Esotericによるケンぺのベートーヴェン:交響曲全集のSACD復刻 [ルドルフ・ケンぺ]

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 寡聞にして、ルドルフ・ケンぺなる指揮者を知ったのは、クラシック好きになってから随分時を経てからだった。

ケンぺが得意とするR・シュトラウスも、お呼びでない作曲家のひとりだったので、なかなか聴く機会がなかった。

廉価BOXが市場を席巻するようになる頃、ケンぺもDISKYレーベルからベートーヴェンが出た。

しかし、クリュイタンスやブロムシュテットも買わず、ケンぺも買わなかった。

この頃は「渋い、通好みの指揮者」というイメージだった。

中古CD店で安く売ってあったのを機会に聴く。「エロイカ」の一楽章の冒頭。覇気のない和音に失望し、

第9のゲッダの品のない歌いっぷりにも不満が残り、7番の終楽章だけを名演だと思ったことを覚えている。

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年をとると、地味が滋味に通じることがある。

かつてわからなかった、素朴さ、という魅力が日々の大切な彩にかわることがある。

エソテリックがSACDでケンぺの全集を復刻した。

15000円。けして安い買い物ではない。

しかしながら、EMIのSACDと比べる意味でも購入。

リマスタリングの音質比較はしたくないものだが、興味はあった。

エソテリックのは、中低域重視という印象。音自体がアナログ的で、CDで聴かれた平板な印象がない。

「エロイカ」冒頭の和音も、もっと深みと味がある。

ただし、5番の終楽章のように、録音の彫が浅く、いまいち音の情報量が薄い箇所はどうにもならない。

マスターがそういう録音の仕方なのだから、仕方がない。

EMIがリマスタリングすると、きっと高音寄りになって軽い音になるんだろうな、とは思う。

音の鮮度はさほどでもなかった。

演奏の評価としては、聴く機会は前より増えるだろうが、それより演奏面でより自分が共感できる録音がある以上、決定盤にはならないだろう。

しかし、時にはドイツの田舎町そのもののような、このベートーヴェンが懐かしくなるだろう。

この録音にはそういう古き佳き古都の味わいが残っているような印象がある。

もちろん、収録した会場のユニークさが手伝っているのだが。


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